分かち合いの時代

STWR

私たちがナショナル・シェアリング・デーを祝うと同時に、分かち合いの全形態を提唱することを確実にしましょう。貧困の根絶および持続可能な生活の営みを保障するグローバルな分かち合いの経済の創造は、分かち合いの時代の真の画期的出来事となるでしょう。


人類が分かち合いの時代へと迅速に移行していると主張することは、まったく大げさなことではありません。今週のナショナル・シェアリング・デーが浮き彫りにするだろうように、分かち合いの経済は生命に溢れています。事実、分かち合いの行為は何千年もの間コミュニティや家族内で実践されて来ており、人間の精神の中に深く埋め込まれています。分かち合いの行為および与える行為なくして、私たちの経済や文明を構築するための社会的基盤はあり得ないでしょう。

しかし、人々がしばしば認識する以上のものが分かち合いの経済にはあります。分かち合いのプロセスはまた、現代の福祉国家の中心的特徴です – それは、人類がこれまで創造した最も進んだ分かち合いの経済です。福祉国家では、漸進的課税と再分配プロセスを通して、社会全体の利益となるよう私たちの財源の一部を分かち合います。第二次世界大戦以来、医療、教育およびその他の社会的サービスに全員がアクセス出来ることを保証するために、税金の大部分が使われて来ました。

これは、歴代が懸命にもたらして来た社会保護および公共サービスを政府の緊縮財政策が取り壊している現在、特筆すべき重要なことです。政策立案者がこのように分かち合いの経済を損なわせることは、基本的人権を弱体化し、人々を貧困や価値剥奪に押しやるがゆえ間違っています。それとは反対に、私たちが所有するものをもっと分かち合う方法を見つけねばなりません。

唯一分かち合い経済だけが、今日存在する対規模な不平等レベルを削減出来るのです。世界人口の下半分が、現在世界資源のたった1%を分かち合う一方で、最も裕福な1%が世界の富の総計の40%を所有しています。国内および国家間の分かち合いのこの酷い欠落の不可避の結果は、何百万人という人々にとっての極貧および生命を脅かす剥奪です。世界保健機関によって発表された統計によると、毎日4万人もの人々が、栄養失調や下痢などの完全に予防可能な原因から亡くなっています。

分かち合いの時代のための真の画期的出来事は、グローバルな分かち合いの経済の創造となるでしょう。 私たちが有するものを世界規模で分かち合うことが、発展途上国での不必要な死および極貧を防ぐだけでなく、それは生態学的惨事を回避する唯一の希望でもあります。「地球サミット」 リオ+20の周りで動員した多くの運動家が痛切に知っているように、私たちが世界資源を保護し分かち合わない限り、炭素排出を削減すること、あるいは21世紀に適応する持続可能な世界を創造する希望はありません。グローバルな分かち合いの経済は、私たちが自然の限界を尊重することを必要とするでしょう。それは、特に富裕国では無駄の多い行き過ぎた生産および消費パターンを抑制し、さらにシンプルに生活することを学ばねばならないことを意味します。

ナショナル・シェアリング・デーに私たちが分かち合いの経済を祝うと同時に、分かち合いの全形態を提唱し、そして – それが地方、国内あるいはグローバルであろうと – 分かち合いのシステムが弱体化されるべきでないというメッセージを政策立案者に送ることを確実にしましょう。その代わり、もし私たちが、人間であることの本当の意味を反映する持続可能な経済を築くつもりなら、分かち合いおよび再分配の全形態が拡大されることを要求せねばなりません。

この記事は元来 The People Who Shareによって発表されました。

Filed under:

We use cookies in order to give you the best possible experience on our website. By continuing to use this site, you agree to our use of cookies.
Accept
Reject
Privacy Policy