国連の脱植民地化は常任理事国5カ国を廃止することを意味する

国連が前進する唯一の道は、1945年と2020年の主な違いである脱植民地化を認め、安全保障理事会の常任理事国を全面的に廃止することです。フォーリン・ポリシーにハンナ・ライダー、アナ・バイシュ、オヴィグウェ・エグエが書いています。

今年、COVID-19の影響が世界中で続く中、各国首脳は国連創設75周年、すなわち「ダイヤモンド」記念日を記念して、バーチャル形式で会合を開く準備を進めています。しかし、2020年は、国連の有効性をめぐるいくつかの深刻な問題、例えば最大の拠出国である米国が世界保健機関(WHO)への資金拠出を停止したことなどを浮き彫りにしました。

国連では、これ以前にも問題が山積していました。貧困が世界的に改善しているにもかかわらず、国連とその機関は、保健、教育、平和維持活動など、様々なミッションの増大する費用を賄うため、絶えず新たな資金を求めて苦闘しています。平和と安全の維持という点において、国連の実績は悲惨なものになっています。南アフリカのアパルトヘイト問題への対応に躊躇し、イラク、ルワンダ、イエメン、2008年の金融危機、そして今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に至るまで、その実績は悲惨なものでした。

国連の失敗に対する典型的な対応は、第二次世界大戦の主要戦勝国を代表する安全保障理事会の常任理事国5カ国(P5)の拡大でした。インドやトルコといった他の大国も参加させること。代表席を移動させ、新たなカテゴリーを設けること。アフリカの議席を増やすこと。P5の拒否権行使を弱めること。

しかし、これらの措置はすべて場当たり的で、どれも不十分です。前進する唯一の道は、1945年と2020年の主な違いを認め、脱植民地化することによって、安全保障理事会の常任理事国を完全に廃止することです。その理由と方法は次のとおりです:

国連の根源は、植民地主義に深く根ざしています。 1945年当時、P5加盟国5か国のうち4か国は植民地国でした。国連発足から75年の間に、インド、ケニア、ナイジェリア、カザフスタンなど、80か国の旧植民地が独立を果たしました。

これは人口の観点から大きな変化を意味しました。1945年には、P5(中国、米国、英国、フランス、ロシア)は、それぞれの帝国内で加盟国の10%、世界人口の50%以上を占めていました。現在、P5は世界人口の26%、国連加盟国のわずか3%を占めるに過ぎません。

安全保障理事会には10カ国の非常任理事国が加わりますが、それは2年間の任期で選出され、数百万ドルものロビー活動費をかけて選挙戦を戦わなければなりません。それでもなお、安全保障理事会の議席は明らかにヨーロッパ中心主義です。私たちの調査が示すように、西欧その他のグループと東欧グループを合わせた人口は世界人口のわずか17.1%に過ぎませんが、安全保障理事会の議席の47%を占めています。

そして、これらのグループ内では、ほぼ常に大国が勝利を収めています。日本は22年間、ブラジルは20年間、安全保障理事会の議席に就いてきました。アフリカ諸国では、10年務めたナイジェリアだけがこれに近い。

この不公平な配分は、国連の他の分野、特に事務総長のポストに反映されています。1945年以降、9人の事務総長のうち4人は白人のヨーロッパ人男性であり、イスラム教徒の事務総長はこれまで一人もいません。

国連の指導者たちは、機関長や事務次長の多様化によってこの問題に対処しようとしてきましたが、個人の役割だけでは解決にはなりません。COVID-19を例に挙げてみましょう。WHO事務局長はエチオピア出身で、世界最貧国の擁護を期待されているにもかかわらず、P5主導の安全保障理事会が今年COVID-19に関して全会一致で採択した決議は、決議2532のみです。これは、事務総長が3月にCOVID-19対策に集中するための世界的な停戦を求める呼びかけを支持するものです。

これは重要ではあるものの、影響力はほとんどなく、COVID-19への対応の甘さと、最貧国における必要なロックダウンの影響を管理するための国際資金の不足により、その後、早死にしてしまった何千人もの人々とはほとんど関係がありません。アフリカの指導者たちは、COVID-19に関する助言を求めてアフリカ連合(AU)の疾病対策センターに、そして財政支援を求めて国連ではなく、代表性は低いものの強力なG20とIMFに依存しました。

なぜこの分布が重要なのでしょうか?植民地時代後(そして冷戦後)の加盟国構成の変化は、実質的に75年間で国連の構成における唯一の大きな変化です。

多くの観察者、特に私たちのような経済学者が信じ込ませようとしていることとは反対に、経済の大幅な再均衡化は起きていません。私たちの計算によると、これも旧植民地を含めて、1940年のP5諸国の世界GDPに占める割合は約47%でした。現在、P5のGDPはわずか2パーセントポイント多いだけですが、世界全体の49パーセントを占めています。

確かに、P5における中国の経済的台頭は目覚ましく、P5全体の富の14パーセントから33パーセントへと経済的重要性が倍増しました。しかし、世界の他の国々にとって、P5との経済関係は国連設立75周年を通してほとんど変わっていません。政治的独立にもかかわらず、世界経済と国連の構造は1945年の権力構造に根ざしたままです。

P5の国連における地位は経済帝国主義の維持に役立ったのでしょうか、それとも経済力が国連における強力な地位の維持に役立ったのでしょうか。ある意味では、重要なのは相関関係だけです。国連がP5諸国に大義のために断固たる行動を強制することができないという構造的な無力さは、しばしば変革を正当化する重要な理由として認められますが、これに対し、我々は皆、今のままの方が安定しているという経済的主張によってしばしば反論されます。しかし、この反論には説得力がありません。P5諸国が植民地解放にもかかわらず、残りの世界に経済的利益を分配できていないことも、変革を正当化する構造的な問題です。

その答えは、1945年に指導者たちが打ち出した地政学的理想にあります。安全保障理事会は、代表制の原則ではなく、責任と協働能力を基盤として構想されました。第二次世界大戦後、サンフランシスコで会合を開いた当時、P5諸国の指導者たちは、植民地主義的な追求にもかかわらず、自らに責任と能力があると感じていました。

経済状況は同じかもしれませんが、2020年に責任や能力があるとみなされる潜在的な加盟国は、1945年のものとは大きく異なります。そして、2030年、2045年、あるいはさらに75年後にも、状況は異なるでしょう。気候変動の影響で、今後75年間、地球規模の危機はま​​すます複雑化する以外ないでしょう。

常任理事国にふさわしい国は世界に存在しません。安全保障理事会のように、他国に代わって拒否権に基づく意思決定を行うのは、責任と能力の基準は透明性を持って示され、その評価が与えられた上で、与えられるべきです。

安全保障理事会の構造を見直すと、15議席すべてが5年間の臨時理事国となり、継続性を高めます。各議席をめぐっては、地域を超えた幅広いオープンな競争が行われ、ロビー活動費用には明確な監視措置が取られ、30年サイクルで2期までという制限を設けることで、卓越性を評価しつつ支配を回避することが期待されます。

このような構造は、実績、富、人口、軍事力に関わらず各国が一票を持ち、どの国も拒否権を持たず、国連総会のような無力な民主的な機関とはならないでしょう。また、安易で多様性に富みながらも説明責任を負わない「有志連合」でもなく、G7、BRICS、G20のような、集団思考に陥り、互いに隠れ蓑になりがちな、エリート層が多く強力な国々の集まりにもならないでしょう。

これらの15カ国は、非常任理事国が既に行っているように、他国によって選出される必要があります。つまり、他国に対して自らの価値を証明する必要があるのです。国連内、例えばそれぞれのグループ内で同盟を築き、貧困や気候変動からパンデミックや金融危機に至るまで、世界が取り組む課題への取り組みを支援する責任と能力を真に担っていることを示すキャンペーンを展開する必要があります。したがって、P5加盟国は安保理に留まることも可能ですが、そのためには競争とアピールが必要となるでしょう。

15議席の安全保障理事会は一見規模が大きいように思えるかもしれませんが、協働の原則を根付かせつつ効果的な意思決定を目指す理事会は、拒否権は2カ国が同時に行使できるという規則も導入するでしょう。つまり、どの国も決定に反対するには、別の賛同国を見つける必要があるということです。拒否権を維持すれば、総会や、第二次世界大戦前の国連の前身組織であった国際連盟との差別化も維持されます。

反対派は、P5はこれを受け入れないだろう、と即座に主張するでしょう。彼らは他者の決定に従うこともないでしょう。実際、P5加盟国の中には、この理由で国連を拠点とする特定のメカニズムに参加していない国もあります。常任理事国5カ国のうち3カ国は、国連総会が承認した国際刑事裁判所(ICC)の決定を承認していません。しかし、ICCは数千人、あるいは数百万人の人々にために、正義の実現に重要な貢献を果たしてきました。たとえP5加盟国が参加していないとしても、国連は依然として監視役としての役割を果たすことができ、実際に果たしています。

世界は、またさらなる75年間の説明責任の欠如と不平等にこれ以上耐えることはできません。再考された、より強固な構造こそが、より目的に適い、適応力のある国連を創り上げ、将来の課題に立ち向かう準備を整える可能性を秘めているのです。


ハンナ・ライダーは、Development ReimaginedのCEO、戦略国際問題研究所(CSIS)アフリカプログラムのシニアアソシエイト、そして元UNDP中国事務所政策・パートナーシップ責任者である。
アンナ・バイシュは、Development Reimaginedの国際関係研究者である。
オヴィグウェ・エグエグは、Development Reimaginedの政策アドバイザーであり、地政学、グローバリゼーション、アフリカと中国の関係を専門とする中国アフリカ計画のコラムニストである。
Original source: Foreign Policy
Image credit: Some rights reserved by United Nations Photo, flickr creative commons
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