東アフリカでは、48秒ごとに1人が飢餓で亡くなっています。openDemocracy.orgのギャレス・オーウェン氏は、世界を駆り立てる取り組みが緊急に必要であると述べています。
気候変動、COVID-19、ウクライナ戦争の複合的な影響は、世界的大惨事の兆候を示していますが、大部分の人々、特に、世界のリーダーたちは、そのことについて話しもしません。
わずか2年間で、深刻な食料不安に瀕している人々の数は1億3500万人から2億7600万人に倍増し、ほぼ5000万人が飢饉の危機に瀕しています。世界の食料品と燃料価格は、ウクライナでの紛争により高騰しています。
ウクライナは、ロシアとともに、ソマリア、イエメン、レバノンなどの人々に食料を供給するために使用される大量の小麦、トウモロコシ、ひまわり油を供給しています。
しかし、ロシアがウクライナに侵攻する前でさえ、この夏に飢饉が発生する可能性があることは明らかでした。
国連食糧農業機関と世界食糧計画が共同で発表した新しい報告書は、20の「飢餓のホットスポット」で人道的行動が緊急に必要であると警告しました。これらは、「今後数か月の間に深刻な食料不安が大幅に悪化する」ことにより、生命と生計が危険にさらされる可能性が高い地域です。
ホットスポットには、アフガニスタン、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、ハイチ、ホンジュラス、スーダン、シリア・アラブ共和国が含まれ、エチオピア、ナイジェリア、南スーダン、イエメンが最も危険にさらされている4か国です。
ウクライナ危機は、世界の指導者たちが緊急に必要とされている世界を駆り立てる努力で警告にまだ対応していない理由として挙げられるでしょうが、そうあるべきではありません。
私は1993年にソマリアの飢饉に対応して援助の仕事を始めました。30年後、世界は変化し、原因は異なりますが、飢餓によって不必要に失われた命の酷烈さは悲劇的にも同じままです。
今日、干ばつで荒廃した東アフリカでは、48秒ごとに1人が飢餓で亡くなっていると推定されています。50万人近くの人々がエチオピアとソマリアの一部で飢饉のような状況に直面しており、後者では35万人の重度の栄養失調の子供たちの命が危機に瀕しています。ケニアでは350万人が極度の飢餓に苦しんでいますが、3か国全体でこれは2300万人を超え、昨年の2倍以上になります。
この絶望的な状況は決して珍しいことではありません。アフリカの中央サヘルで5歳未満の約400万人の子供たちが、今後数週間で飢餓の危険にさらされています。西アフリカは過去10年間で最悪の食料危機に直面しており、2015年の700万人から2700万人が影響を受けています。
それでも、緊急アピールはひどく資金不足です。
4月26日、世界の指導者たちは東アフリカの危機に対して14億ドルを約束しました。これは、国連が要求した44億ドルをはるかに下回る金額です。さらに、すべての寄付が新しいお金ではなく、誓約された金額の一部はすでに割り当てられていた資金です。さらに悪いことに、現在のアピールのわずか2%（9,310万ドル）が実際に調達されているのみです。
2017年、東アフリカの1,600万人が深刻な飢餓に直面したとき、英国は、広範な飢饉を回避するのに役立ったタイムリーな世界的対応の一環として、8億6,100万ポンドを提供しました。影響を受けた人々の数の大きさにもかかわらず、過去1年間、英国は3か国に2億1,900万ポンドしか割り当てませんでした。
イエメンやアフガニスタンのように、2022年に必要とされた人道的資金の3分の1未満しか割り当てられなかったところでも、そのニーズは依然として膨大です。これと同じことが、富裕国が1か月で160億ドル以上を調達することに成功したウクライナ危機を除いては、現在のほとんどの人道的緊急事態で繰り返されており、近年一貫して下降傾向にある経済的不穏のパターンです。明らかな事実は、ウクライナでの大規模で惜しみのない人道的対応は、他の場所での人命を犠牲にしてもたらされている可能性があるということです。
セーブ・ザ・チルドレンとオックスファムがジャミール・オブザーバトリーと協力して作成した新しい報告書「危険な遅れ2：無策がもたらす代償」は、26万人以上が死亡したソマリアの2011年の飢饉の繰り返しを防ぐには、国内および世界的な対応が遅すぎて制限が多すぎると警告しています。政府のプログラムが強化され、早期警報システムが改善され、地元組織による取り組みが改善されたにもかかわらず、定着した官僚機構と政治的選択により、統一された世界的な対応が引き続き縮小されています。
刻々と時間が経過しており毎分ごとに、子供たちは飢餓と死の可能性に近づいています。何百万人もの子供たちの命が危険にさらされていることは、良心に照らして受け入れ難いことのはずです。しかし、不平等と気候変動に取り組むための政治的行動がなければ、餓死を回避することは、世界中の何百万人もの人々が経験する周期性の予測可能な危機を止めることができません。
大量の飢餓は常にリーダーシップの失敗です。今日の何百万人もの人々の最も基本的な生存のニーズを満たすための集合的な政治的意志を呼び起こすことができないなら、人類にはこの先必然的に遭遇する深刻な惑星的課題を解決する可能性があるのでしょうか？
Further resources:
Forty-Nine Million People in 43 Countries One Step Away from Famine, Secretary-General Warns in Briefing to Security Council on Conflict, Food Security – United Nations, 19 May 2022
Original source: openDemocracy.org
Image credit: Manuel Elías, UN Photo
